治療の実際 - こころの病気

うつ病

食事と栄養素によるうつ病治療。うつ病と診断された方へ、生化学的で詳細な血液検査と、機能性低血糖症(血糖調節異常)を診断するための5時間糖負荷検査によって、うつ病の症状だけではない、客観的な診断を行う新しい治療法をご提案いたします。

1.うつ病とは(一般的解釈)

日本では、100人に3~7人という割合でうつ病を経験した人がいるといわれています。うつ病の代表的な症状である「ゆううつな気分」や「気持ちが重い」という抑うつ状態がある程度以上重症であるとき、うつ病と呼ばれます。

参考・引用:「うつ病」みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)

2.一般のうつ病診断と治療

現在の日本におけるうつ病の診断は、患者さんの訴えをもとにして、それに合う診断基準を探し、病名を診断する流れが主流です。うつ病の診断基準マニュアルには「DSM-Ⅳ-TR」(アメリカ精神医学会が編集した精神疾患の分類と診断のマニュアルと基準)と「ICD-10」(WHOの国際疾病分類基準)が存在します。日本ではうつ病診断で主にDSM-Ⅳ-TRが高い評価を受けていますが、どちらを採用するかは病院や医師ごとの判断になっています。そして現在、うつ病の治療法は投薬が圧倒的主流となっています。

3. オーソモレキュラー療法のうつ病治療へのアプローチ

食事と栄養素によるうつ病の治療法。うつ病は、全身の栄養障害が神経症状の起因となっていることがあります。

例えばダイエット志向の若い女性に多く見られる栄養障害のひとつに、うつ症状を招く潜在的な鉄不足があります。「プチうつ」という言葉もありますが、うつ病と診断されている方の中に、多くの栄養障害を伴っている方々が少なからずいらっしゃるのです。

うつ症状を招く栄養障害の種類としては、例えば鉄不足、亜鉛不足、ビタミンB群不足、タンパク質不足、低コレステロール血症など、が挙げられます。

うつ病の根本治療を目指すオーソモレキュラー療法では、詳細な血液検査を行い、そのデータと症状から個々人に合った必要な栄養素を選択していきます。血液検査に基づいた適切な栄養素の補給によって、多くの症状が改善し、薬剤の減量や中止を可能にする場合があります。

4.血糖調節異常・機能性低血糖症とうつ病

血糖調節異常である機能性低血糖症の症状として、うつ症状を呈することも多くあります。機能性低血糖症が原因であるうつ病の場合、まず血糖をコントロールするために良質なタンパク質や脂質を中心とした食事内容に改善します。そして食事内容の改善と並行してヘム鉄や亜鉛、ビタミンB群、ナイアシンなどの栄養素を補給する治療を行います。血糖コントロールと適切な栄養素の補給によって多くの症状が改善し、薬剤の減量や中止を可能にする場合があります。

低血糖症チェックリスト

以下の項目の中で該当するものに○をつけてください。

1 甘いもの、スナック菓子、清涼飲料水をほぼ毎日摂る
  2 空腹感を感じ、おやつを食べることが多い
  3 夜中に目が覚めて、なにかを食べることがある
  4 夕方につよい眠気を感じたり、集中力が落ちる
  5 体重の増減が著しい
  6 体重が増えてきた、または痩せにくくなった
  7 イライラや不安感が、甘い物を摂ることでよくなったことがある
  8 頭痛、動悸、しびれなどが甘い物を摂ることでよくなったことがある
  9 安定剤や抗うつ剤を使用しても、あきらかな症状の改善がない
  10 血縁者に糖尿病の人がいる

※10項目のうち、3項目以上にチェックがついた人は、低血糖症かもしれません。低血糖症はいちばんうつに間違えられやすい栄養のトラブルとなっています。

5.甲状腺機能低下症とうつ病

また、甲状腺機能低下がうつ病の原因の場合もあります。この場合も、血液検査で甲状腺機能の状態を客観的にチェックすることが可能です。

6.このような方はオーソモレキュラー療法実践クリニックへ

  • 無気力で動くことが億劫な方
  • 身体がだるくて仕方ない方
  • 少し頑張ると体調を崩しまた自分を責める・・ そんな繰り返しの方
  • うつ病と診断されて、何種類かの薬を飲んでいるが一向に良くならない方

うつ病でこのような心当たりのある方は、ぜひ一度、オーソモレキュラー療法実践クリニックへご相談ください。
(※ 低血糖症を判断する5時間糖負荷検査は、掲載された全てのオーソモレキュラー療法実践クリニックで実施されているものではありません。検査を希望される際には、事前にお電話などにて各医療機関へお確かめ下さい。)

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